禅語 「啐啄同時」を知っていますか? 坊さんのどうでもいい雑学

先日ナナママさんのツイートでプレミアムクラスの食事で「馳走 啐啄(ちそう そったっく)」と言うお店の監修の機内食が出て来ました。

珍しい言葉なので惹かれてしまいました。

www.ana.co.jp

 

初めて聞いた名前でしたのですが銀座の懐石料理の名店のようです。

www.hotpepper.jp

残念ながら食べログのリンクは制限されているようです。

 

このお店の名前は昔の禅語から取られています。

啐啄同時 (そったくどうじ・そくたくどうじ)と読みます。

 

啐啄というのは何かをするときの絶妙なタイミングのことです。

同時というのは与える側と受け取る側のタイミングが「同時」ということです。

 

これは親鳥が卵から孵ろう(かえ)している雛鳥が内側から殻を破ろうとしている時に絶妙のタイミングで外側から殻を「同時に」つついて殻を破るのを手伝うところから来ています。

 

転じて修行僧がもう少しで悟りを得そうな時にすかさず師匠がそれを助ける様を表しています。

 

おそらくお店で注文された品を出す時に「絶妙のタイミングでお客様の望みの品を提供する」という意味でお店の名前にされたのではと想像します。

 

我々も何かを理解する時に「これだ!」と理解する時にはそれなりの知識がないと理解できません。全く知識の蓄積がなければちんぷんかんぷんです。

 

また「天才」の説を理解するには適切な「仲介者」がいなければ理解できないともいわれます。

 

まとめ

禅宗はお茶(茶道)の世界にも深い影響を与えている為にお茶の世界でもこの言葉は親しまれているようです。

お茶の世界では料理を用意したり、お花を生けたりまた庭の手入れなども含まれており、そこからおもてなしの一環として「禅」の心得を込めているようです。

 

また私の祖父や父に聞いたところでは「そったく」ではなく「そくたく」と教わりました。宗派での読み方の違いかもしれません。

 

我々も誰かを指導する時や子供を指導する時は「絶妙のタイミング」をみてアドバイスをしたいものです。

いつ何時でもアドバイスということでは「言葉の価値」が弱くなると思います。

 

ご覧いただきありがとうございます。

白は秋を表すって知ってますか? 坊さんのどうでもいい雑学

お久しぶりです。

ちょっと難しい内容のブログを書いていて途中で挫折していました。

なので今回は軽めに。

白は秋

ツイッターでも呟いてみましたが最近檀家さんの戒名に「白」という文字を使いました。もちろんこれは父が付けたのですが・・・。

 

皆さんも学校で習われたと思いますが「北原白秋」という詩人で歌人がいます。

 

春は青 青春

夏は朱 朱夏(しゅか)

秋は白 白秋(はくしゅう)

冬は黒 玄冬(げんとう)

を、それぞれ表します。これは中国の五行思想から来ています。

「玄」とは玄人などに使いますが「黒い」という意味があります。

 

五行思想 - Wikipedia

 

古代中国で万物(全ての物)は木・火・土・金・水の5つの元素からできてると考えられていました。この元素は互いに影響してその消滅盛衰によって天地の万物は変化し、循環すると考えられていました。

 

木(木行)
木の花や葉が幹の上を覆っている立木が元となっていて、樹木の成長・発育する様子を表す。「春」の象徴。
火(火行)
光り煇く炎が元となっていて、火のような灼熱の性質を表す。「夏」の象徴。
土(土行)
植物の芽が地中から発芽する様子が元となっていて、万物を育成・保護する性質を表す。「季節の変わり目」の象徴。
金(金行)
土中に光り煇く鉱物・金属が元となっていて、金属のように冷徹・堅固・確実な性質を表す。収獲の季節「秋」の象徴。
水(水行)
泉から涌き出て流れる水が元となっていて、これを命の泉と考え、胎内と霊性を兼ね備える性質を表す。「冬」の象徴。

四季の変化は五行の推移によって起こると考えられた。また、方角・色など、あらゆる物に五行が配当されている。そこから、四季に対応する五行の色と四季を合わせて、青春、朱夏、白秋、玄冬といった言葉が生まれた。

 

人間では16歳〜30代前半を春に例えて「青春」

30代前半〜50代後半が「朱夏

50代後半〜60代後半が「白秋」

60代後半〜「玄冬」とされています。

 

秋は金で金は「白」を表すから「白秋」となります。

 

 

まとめ

住職である父は俳句をやっているためこういった知識がすらっと出て来ます。

まだまだ父には敵いません・・・。

お読みいただきありがとうございました。

楽しい福岡オフ(NKSタッチ)をしてきました! 旅行記

 

2017 9/7生まれて初めての福岡に行ってきました!

 

きっかけは親しくしてもらっているのんびりさんからのDMでした。

お盆前に「福岡に行くのですが良かったらご一緒にどうですか?」とメッセージいただきました。

のんびりさんは同い年ということもあり仲良くしていただいてます。

「今のところ問題ない、ちょうど福岡行ったことないので行きます。生の博多弁聞きたいです。」とお返事すると、

「トーテムポールさんもいらっしゃいます。」とのこと。

「あの」有名なトーテムさんか。会ってみたい。そのまま飛行機を予約して、後日福岡のヒルトンを公式アプリから一番安い部屋で予約しました。(トーテムさんもヒルトンとのことだったので)

 

初めての福岡、とても楽しみに思っていましたがネットで色々調べるのはあえてしませんでした。詳しい方に色々聞いた方が良いし、知識がない方が驚きがあって良いかなと(笑)。

 

後日、九州の万哲さんからDMが来て当日は九州マイラーオフ会があると知りました(笑)。まあ何も問題ないです(笑)。

 

当日、横浜シェラトンからバスで羽田へ。

本数が少ないので朝9:45発のバスで30分ほどで到着。バスは貸切状態でしたが意外と席が広くて気に入りました。

 

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当日は少し雨が降っていました。

早めに着いて少しブラブラ。髪も伸びて来たので空港の1000円カットに行こうと思っていましたがツイッターを見ていたら忘れてしまいました。

 

どうやらまる先生も羽田におられたようですがお連れ様がいたようで残念ながらスイート古事記はできませんでした(笑)。

 

僕はまだまだSFC修行中なのですが余っていた株主優待券でプレミアムクラスを予約していたのでプレミアムチェックインからANAラウンジへ。

 

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ANAフェスタに人気のお菓子も売っていましたが荷物になりそうなのでパスしました。

 

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ラウンジで一人MacBookをポロンしてました。やったことなかったので満足です(笑)。白人の兄ちゃんが電話で話していてうるさい。

 

またのんびりさんとやりとりしていると、「スイートに来ますか?」との嬉しいお言葉!!実はこの時までのんびりさんが「おダイヤ様」とは知りませんでした(笑)。いつも全く修行の話などしないので(笑)。

 

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搭乗30分ほど前にのんびりさんがラウンジに着いたというので急いで向かいました。

のんびりさんは小さいリュック一つという軽装でした。僕はいつもの吉田カバンのショルダーに機内持ち込みのスーツケース。

と、いうのも血糖値測るセットとインシュリン注射用のセットがかさばってしまうので荷物多くなるんですよね。これないと死んでしまうので(笑)。

 

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とりあえず乾杯だけしましょうと言うと「飛行機入れましょう」と言うことで初スイートで乾杯! スターウォーズジェット入れてみました。のんびりさんはちゃんとインスタ映えを意識して泡を足していました。泡足せば良かったな・・・。

 

初のスイートラウンジでしたが全然周りを見る余裕なし。さすがに空いてて静かですね。15分ほどの滞在で先に搭乗口へ向かいます。

のんびりさんはこの後のスターフライヤーでした。

 

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お天気が悪くせっかくの1Kでしたが全く景色が見れずつまらないです。

途中隣でパソコンで仕事しているおじさんのおしぼりの袋がこっちに来てびっくり!

おいおいこの袋俺のじゃないよ!と思いましたがおじさんはヘッドホンしながらパソコンに夢中なので我慢しました。だからおじさん嫌い(笑)。

 

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GOZENが食べたくてこの便にしましたがイマイチでした・・・。ご飯の味付けにムラがあり少し残しました。

 

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これ初めて飲みました。(なかなかピントが合わなかった)

 

焼酎飲んで寝てたら着陸してびっくりして起きました(笑)。

 

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福岡も雨でした。雨だし混むと嫌なのでタクシーでヒルトンにチェックイン。

少し前にチェックインされたトーテムさんはスイートにアップグレードされてましたが僕は平民なので普通の部屋にチェックイン。

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浴室などはかなり古い感じが目立ちました。

後やっぱり繁華街からは遠いですね。

 

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4階の平民ラウンジでウェルカムドリンクいただけると言うので一人で来まして着席。

オレンジジュースを頼むとお冷も来ました。やっぱり日本はサービス良いですね(笑)。

すぐにトーテムさんからDMが来まして33階のエグゼクティブラウンジへ。

 

エレベーター前でトーテムポールさんと合流。

ご好意でラウンジに入れていただきお茶。

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とても優しくしていただき穏やかに歓談。

 

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海が見えてとても落ち着きます。

 

1時間ほどお話ししてから一旦自室へ。シャワーとインシュリン注射をして戻ってくるとのんびりさんが合流していました。のんびりさんのお宿は旅作で祇園のダイワロイネットを取られたそうです。

 

ここは18時までということでお酒のあるさらに上のラウンジに移動。

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こちらはお酒があったのですがのんびりさんが最初に白ワインを飲んだくらいで全員ほとんど呑みませんでした。

謎の「ふくおかんぱーい!」という言葉も生まれました(笑)。

結局雨のためどこも観光しませんでした。

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やっぱり芋焼酎が人気なのでしょうか?

このほかちょっとしたつまめる物、スイーツなどありました。

僕もお腹が空きましたがこの後があるので我慢しました。

 

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結局19:30くらいまで3人でラウンジで喋っていました。

雨なのにタクシーにかなり手前で降ろされました(笑)。

カーナビの精度が悪いのでしょうか・・・。

 

ちょうど入店しようとしたらシンイチさんがいらっしゃいました。

長身の爽やか青年でした。

 

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飲み物が揃って全8名で乾杯!!幹事様ありがとうございました!!

 

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福岡の美味しいものをいただきながらみんなで自己紹介。

みなさんステイタス持ちでした。

こんなにちゃんと自己紹介したオフ会は初めてでした(笑)

 

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肝心なお刺身の写真を撮り忘れたのでのんびりさんのツイッターから無断でお借りしました(笑)。のんびりさんすいません(笑)。

福岡のお醤油は甘いと聞いていましたが味が分かりませんでした(笑)

しょっぱくも無いが甘くもない(笑)

 

みなさん良い方で和やかなオフ会でした。あまりゲスい話はありませんでした。

やはり某大手マイラーさんの話題は盛り上がりました(笑)。

 

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3時間ほどの楽しい時間でした。

ここで一次会は終わり、次の日仕事の方とトーテムポールさんはここでお別れです。

 

5人で九州の万哲さんのオススメの女性の博多弁が生で聞けるお店に行きました(笑)。

2軒ハシゴして博多弁、佐賀弁が聞けて良かったです(笑)。

 

深夜2時過ぎにラーメンを食べて解散しました。

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ラーメン屋さんの外で列んでいる時には今流行りのカラーコーンを囲んで談笑していました(笑)。

 

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魚介とんこつの「海鳴」さんです。ネットでは「うなり」タクシーの運転手さんによると「うみなり」どっちですかね?

 

ここで本当に解散しました。お疲れ様でした!

 

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翌日朝になり、コンビニを探しているとTGのCAさんがあちこちにいました。

好きです!TG!!(笑)

 

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ホテル内で有名な「博多通りもん」を売っていました。人気らしいので購入。

5個入りは簡易的な包装で良いですね。

 

お土産物を買うために博多駅に。のんびりさんと合流です。

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駅の「デイトス」で有名な鈴懸の和菓子とタクシーの運転手さんオススメの梅の香ひじきを買いました。

 

天神に岩田屋という老舗のデパートがあるらしいので次回は行ってみたいです(HKTのおでかけ)という番組で美味しそうなもの売っていたので(笑)。

 

程なくのんびりさんと合流。

のんびりさんのオススメお土産のこちらを購入。

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他にも色々有名なお土産ものが沢山あります。

沢山買いすぎるのでにわかせんべいは見送り。

 

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有名な「梅ヶ枝餅」を買い食い。

アツアツでした。

 

地下鉄で福岡駅へ。空いてました。

 

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昨日とはうってかわって良い天気。暑いぐらいです。

次回はスターフライヤーも乗ってみたいな。

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窓際で暑かったのでビールをお願いしました。

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初めてのSABO

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クッキーはお持ち帰りしました。美味しかったです。

 

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アイスコーヒーをいただきました。

 

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あっという間に羽田に帰ってきました。

 

 

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 羽田に着いて降りようと立っていたらCAさんにこのTシャツをいじっていただきました。ありがとうございました!

 

なんかこっそり話しかけてくるから何かと思ったら「これって飛行機ですか?」「かわいい〜!」と言っていただきました。

すっかり着ていたの忘れていたので嬉しかったです(笑)。

 

のんびりさんとはこのまま空港でお別れしました。

のんびりさん福岡誘っていただきありがとうございました!!

 

オフ会に参加された方

 

幹事

九州の万哲さん

poyaさん

ようさん

シンイチさん

のんびりさん

トーテムポールさん

ゴウタロウさん

 

私 よしよしてん

でした。

 

 

 

 

仏教の基本について簡単に 坊さんのどうでも良い雑学

一口に仏教と言っても色々広範囲で難しいんですよね。

でも仏教は元々どういう教えだったのかちゃんと残っています。

自分の復習も兼ねて見ていきましょう。

 

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お釈迦様の悟りってなに?

 29歳で出家したお釈迦様は様々な宗教に弟子入りしたり、様々な苦行をしましたが悟れず35歳の時に菩提樹の下で坐禅を組んで休息していた時に明けの明星(金星)を見て悟ったと言われています。

何を悟ったかというと

 

 諸行無常(しょぎょうむじょう)

すべてのものは常に移り変わって変化する

 

 諸法無我(しょほうむが)

すべての物事は様々な原因・環境(縁起)などによって成り立っており「我」(実体)というものは無い

 

 涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)

煩悩の炎の吹き消された世界に至れば静かなやすらぎの境地に至る

 

これらを「三法印」と言います。ここからお釈迦様の教えが始まります。

これに「一切皆苦」を加えて「四法印」とも言います。

すべての現象は「苦」であると考えます。

仏教ではこの世に生まれる事も「苦」であるとします。苦しみの満ちたこの世界に生まれてくる事自体苦であると考えます。

 

四諦(したい)

 苦諦(くたい)

苦についての真理

この世の一切が「苦」であり、「四苦(生老病死)」がその基本である

 集諦(じゅうたい)

原因についての真理

この世の苦には必ず原因がある。それは「執着」や「欲望」である

 滅諦(めつたい)

原因を滅する真理

執着や欲望を断てば「苦」はすべて消滅する

 道諦(どうたい)

方法についての真理

原因(執着や欲望)を断つための「修行法』

 

これらを「四聖諦」(ししょうたい)とも言います。

 

八正道(はっしょうどう)

正見(しょうけん)

(正しく四諦の道理を考える)

正思惟(しょうしゆい)

(正しく四諦の道理を考える)

正語(しょうご)

(正しい言葉を語る)

正業(しょうぎょう)

(正しい行いをする)

正命(しょうめい)

(正しい生活をする)

正精進(しょうしょうじん)

(正しい努力をする)

正念(しょうねん)

(正見という目的を念じ忘れない)

正定(しょうじょう)

(正しく精神を統一して安定させる)

 

以上が昔から言われている仏教の根本的な教えです。お寺の玄関などに飾ってある事もあります。

 

仏教の教えは悟りを開く事、もしくは理想の世界(彼岸 ひがん)に到達する事です。

先祖供養とか親孝行は別に仏教の目的ではありません。

 

まとめ

ここまではほとんどどの仏教の本にも書いてある基本中の基本です。

ここからまた様々なものの何を重視するのかによって宗派が別れます。

 

様々な決まりがありますがイスラム教についてのブログを読まれた方はわかると思いますがこれらの決まりは「具体的」ではありません。どうやってどこまで守ればいいのか分からないので「心の問題」となってしまいます。

 

この後、上座部仏教小乗仏教大乗仏教と大きく別れます。

乗というのは乗り物という意味で大乗というのは自分以外の人々も救える大きな乗り物という意味です。

 

上座部仏教というのは自分が修行して悟りを開くという考え方で逆にいえば修行のできない人は救われないという考え方で、スリランカミャンマー、タイ、カンボジアラオスに広まったのがこれらの仏教です。

 

 

 

その他の難しい教えについてはまた書きたいと思います。

ありがとうございました。

名僧紹介 隠元隆琦(いんげんりゅうき) 坊さんのどうでもいい雑学

前回の良寛さんは前から紹介したかったのですが意外と二人目は誰にしようか悩みました。今回は隠元さん。

 

http://www.biwa.ne.jp/~m-sumita/6749.gif

 

江戸時代初期に中国から来た帰化僧で宇治の萬福寺(まんぷくじ)を開いたとして有名です。

 

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萬福寺 - Wikipedia

 

萬福寺といえば本場の中華風普茶料理(ふちゃ料理 精進料理の一種)がいただけることでも有名です。

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この右下のものは「擬うなぎ」と言って精進料理としてはメジャーで僕も修行時代に作りました。

www.obakusan.or.jp

 

萬福寺のふちゃりょうりで満腹寺?で覚えやすいですね(笑)

 

萬福寺黄檗山(おうばくさん)萬福寺といって黄檗宗(おうばくしゅう)の本山になっています。もちろん隠元禅師は大変に優秀な僧でしたが江戸時代にはすでに「檀家制度」がしっかりと出来上がっていましたので「黄檗宗」の入り込む余地はあまりありませんでした。そのため禅宗の中でもあまり知られていません。

 

しかし、あまりに優秀で徳の高いお坊さんだったので既存の本山が隠元禅師を住職にしようとしたと記録にあります。そして当時の幕府はその勢力を大変恐れたようです。

 

鎌倉時代禅宗は中国は「南宋」時代でしたが隠元の頃の中国は「明」時代です。このため黄檗宗のお経は発音などが微妙に違い面白いです。

 

もちろん他の禅宗と元は同じでしたがお経の読み方、儀式の作法などが違ったので別物とされました。

 

隠元隆き - Wikipedia

 

そして皆さん気づかれたと思いますが隠元さんの名前は「インゲン豆」の名前の由来と言われています。

 

隠元が来日した際に日本に持ち込んだため、その名が付いたとされる「インゲンマメ」は、中南米原産のマメ科の作物。ヨーロッパに伝わった後、ユーラシア大陸を横断して中国から日本に伝来した。但し、隠元が持ち込んだのは、現在の「フジマメ藤豆)」だという説もあり、関西ではフジマメのことを「インゲンマメ」と呼ぶ。

                           wikipediaより

 

黄檗とは黄蘗色(きはだいろ)のことで昔は虫除けの効果があるとしてお経の本などがキハダで染められてました。今でもお経の本は黄色の紙を使っています。鮮やかな黄色です。

 

まとめ

隠元さんは中国でも黄檗萬福寺の住職で日本に招かれました。弟子を20人連れて来たと言われています。もちろん日本にまで名前が知られてたとても優秀な方です。

平安・鎌倉時代に中国に渡ったお坊さんももちろん当時の「エリート中のエリート」でした。仏教は学問でもあったわけです。

 

当時は中国の最先端の文化を持ち込むという意味もありました。お茶を飲む習慣なども鎌倉時代中国から伝わりました。

同時に中国独特の宗教観や考え方、風習なども伝わり日本の常識になりましたがこれは元々の仏教とは関係ないお話も多いです。

 

読んでいただきありがとうございました。

お盆について 坊さんのどうでもいい雑学

七月の下旬からうちの寺墓地にもお墓掃除の方が増えてきました。

今回はなんとなく分かってるお盆について簡単に。

 

お盆は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい中国で成立したお経が元になっていると言われています。

お釈迦様の十大弟子の一人と言われる「木連尊者(もくれんそんじゃ)」が亡くなった母が天界で元気にしているかと千里眼で見てみると居なく、「餓鬼道」を覗いてみると見つかり、喉を枯らし飢えて居たので食物を与えようとしたが火になってしまい届かない。そこでお釈迦様に相談すると「お前のお母さんはお前に取っては良い人だったが他人にはそうでは無かったので餓鬼道に落ちた。お坊さんを大勢集めて食べ物を施せばその一端が母にも届くであろう。」と仰ったのでその通りにしたら母にも行き届いた。と、言われています。

 

昔から中国で親孝行にやかましかったのは皆さんご存知と思います。それが日本の祖先崇拝と結びついたと思います。

東京など都心部では7/15日、田舎では8/15日になっています。

元々は旧暦で7/15日ですが今だと8/15日が近い。

 

うちのお寺でも少し前まで檀家さんを集めて御膳を作って参拝者に振舞っていました。

昔は食べられない人が多かったですからね。誰がきても区別なくおもてなししようというわけです。お彼岸にも振舞っていました。負担が大きいということで止めてしまいました。最近ではパンとお茶を振舞っているお寺もあります。

 

中国では死者は「魂魄」(こんぱく)と言って「魂」と「魄(はく)」の二つに別れると考えています。だから死者はお墓と天界と両方にいると考えお墓参りは矛盾が無いと思います。(魂は精神を司どり天に昇り魄が地に帰るとされていてお墓にいると考ます。)

それと8月15日は終戦記念日でもありますね。今ある平和を噛み締めてはいかがでしょうか?

 

まとめ

以前ブログにも書きましたが仏教では「魂」は認めませんが全く何も無いかというとそうでは無い。亡くなった身内は今でもそばにいる気がします。

お盆に改めて故人を思い、お墓を綺麗にする。普段忙しいからそういう時間も必要と思います。

昔の人々の努力のおかげで私たちはいます。

 

個人的にはこの時期お天気が荒れる印象なので旅行は控えて欲しいです。

ありがとうございました。

キリスト教についてまとめ 坊さんのどうでもいい雑学

 

宗教を語るうえで避けて通れないのが世界最大の信者数を誇る「キリスト教

皆さんご存知ないかもしれないがキリスト教もまた多数の「派」に別れている

別れているということは「考え方が違う」ということである

しかしキリスト教は難しい。「分かりにくい」ともいえる

僕なりにまとめてみたい

 

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行為ではなく、すべて信仰

キリスト教の理解について最も大切なものは

 

アガペー(神による無限の愛)を信じる

◯予定説(神の救済にあずかるものと滅びに至る者があらかじめ決められているとする)

 

「汝の隣人を汝のごとく愛せ」(レビ十九ー十八)

「心を尽くし・・・汝の神、主を愛せ」(申命六ー五)

 

「汝の隣人を汝のごとく愛せ」は皆さんご存知かもしれません。

この愛がアガペー。「LOVE」ではありません。無償の愛で、相手に価値がなくても好きになる。

ここでの隣人は「嫌な奴」も含みます。異民族、異教徒が同じ都市に住んでいても彼らと仲良くしなさいということ。しかし、どこまで愛せば愛したことになるのかはっきりとした規定はありません。

また万物の創造主で全能である神のことも無条件で愛する。

神が人類を救済しようとする意思(愛)を持っているから、その愛にこたえて、われわれ人間も神を愛し、互いに愛し合わなければならない。

 

聖書の大部分の書簡(手紙)を書いたとされるパウロイエス・キリストが十字架で死ぬことによって、本来罪人である人間の「罪を贖ってくださった」から、人間は神の前で義しい(ただしい)者とされとされ、神の恩恵(grace)を得て救われる、と説明する。

日本のクリスチャンとして有名な内村鑑三は、この贖罪を説明して「これはまた非常に奇態な教義でありまして、多くの人々をつまづかせるものである」と言い切っている。

 

「他人の罪の責任を負わせるなどということができるのか?」

人類がキリストに罪を転嫁するというそんな無責任なことを神は許すのか?という疑問は残る。

 

内村鑑三 - Wikipedia

 

 

予定説

予定説というのは「誰が救済され、誰が救済されないかということは神が一方的に決めて必ずそのとうりになる」

これがキリスト教の根本原理である。キリスト教を「究極に突き詰めて行く」とこうなる。

これはものすごく理解が困難で、生まれたときからのキリスト教徒にもほとんどの人には理解できないという。

神というものは「不公平なものであるということ」をキリスト教徒は理解しなければならない。

 

予定説 - Wikipedia

 

宗教改革の指導者であったジャン・カルバンの中心教義が「予定説」

もちろん彼が突然言い出したのではなく、聖書が元になっている。

「公平・不公平」「善・悪」というのは人間の判断でそれで神を批判してはいけない。

パウロの「ローマ人への手紙」をみると「ローマにいる、神に愛され召された聖徒一同へ」(第一章)宛てられている。

「召された」ということは神に選ばれたということで、自ずから信仰心が起きる。そうでない人は神に見放されたことになる。これが「予定説」

 

つまり「福音」神の教えを聞いて信仰することは「予め予定された」ことであり信仰することができるということは「神に選ばれている」ことになる。

 

仏教では「因果律」というものがあり、良い原因があれば悪い結果がでるとされている

しかしキリスト教にはこれが無く、古代ユダヤの預言者たちは神のお告げに従っていても必ずしも幸せでは無い。しかし「幸福」というのも人間から見た「尺度」である。

 

「神」というのは「絶対」なので人間がお祈りしたからといって「右に行ったり左に行ったり」しない。神に祈っても結果は変わらない。しかし「それでも祈る」のである。

それが「信じる」ということになる。

日本人なら自分のためにならない神様なら拝まない。日本人は、神は人間の僕(しもべ)と思っている。

 

旧約聖書の「ヨブ記」には潔白で信仰心の篤い富豪ヨブが彼の信仰を疑うサタンと神との論争から試練を与えられ、家族の死や難病を病む羽目に陥らされた。

ヨブを慰めにやってきた三人の友人は、因果応報主義を前提として、ヨブの不幸を、

「ヨブは完全な善人のように見せかけながら、隠れてどこかで悪行をしているに違いない」といいたててヨブを追及している。

 

これは現代にも当てはまるもので

「不幸があったなら原因がある」というのが因果律の考え方でこれは仏教的で

逆に言えば「現在不幸なのは過去に悪いことをしたから」となる。

これと逆がキリスト教の「神羲論」であっていわば神は「試練」を与えるものであって

つまり、今は身分が低くて貧しくても、厳しく信仰を守ってゆけば地上において神の国が実現した時に真っ先に入ることができる、というものである。

 

奇跡

キリスト教で忘れてはいけないのが奇跡。

病人を治し、死者を甦らせ、水の上を歩くなど。これらを信じなければならない。

そしてイエスの復活。

これらは超能力やオカルト現象がありえないとする考え方なのです。

 

神の国

愛が実現され、神と人々が和解して(罪を許されて)生きる新しい世界が、神の国

これは裁きの日のあとに訪れるもので、そこでは人々は、天使のように性別なく暮らし、地上の富をいささかも必要とせず、「永遠の生命」を与えられる

神の国についてはイエスは断片的にしかのべていない。)

 

 パウロの思想

《未婚者とやもめに言いますが、皆わたしのように独りでいるのがよいでしょう。しかし、自分を抑制できなければ結婚しなさい》と言います。カトリックの聖職者(神父)が独身なのは、このため。

 

二王国論

エスの「カエサルのものはカエサルへ、神のものは神へ」という言葉があり、魂を支配する教会と、地上を支配する世俗の政治とは別であるという考え方。

多民族のヨーロッパにおいて国はバラバラになっても教会は一つでいい。西ローマと東ローマに国が別れて教会も東西に別れてもお互いキリスト教であると認め合っていた。これが民族ごとの国民国家を作り、地上では国民主権は絶対でありうる。さらにその主権を市民が奪い取っても良い。

ここまでいけば民主主義ができる。これが近代国家の基礎になった。

そして思想の自由、言論の自由の基礎になりました。

教会と国家は独立しているので教会が言論で権力を批判してもいい。言論のことは言論で決着して権力を介在させない。こういう習慣から自然科学が起きる。

 

資本主義の発生

キリスト教、なかでもプロテスタントに特有の「禁欲」の考え方が、資本主義の成立に不可欠だったと言われています。

「禁欲」すなわち欲望を否定したはずが、反対に、利潤追求を目的とする「資本主義」を生んでしまった、とマックス・ヴェーバー(Max Weber)が分析しています。

 

まとめ

実はキリスト教も様々分かれており、教義の違いがある。

有名な「原罪」という考え方(アダムとイブが蛇にそそのかされて善悪を知る知識の木のみを食べてしまい楽園から追い出され、また死というものに怯えるようになった)があるがこれは正教会ギリシャ正教ロシア正教など)は言及していない。

しかし日本人にはカトリック教会(西方教会)、プロテスタントが最も馴染みがあるだろう。有名なローマ法皇が所属しているのがカトリック教会。

 

日本人には非常に難しい教義と思います。

日本のクリスチャンはほとんど「神父・牧師さんの人柄に打たれて入信する」というもので「キリスト教の教義を解りやすく教えてくれたから」というものは聞かない。

日本人には向いてない宗教と思います。

 

イスラム教は興味津々だったので勉強していたが正直キリストは馬鹿にしていたので苦労しました(笑)。

しかし慎重には書いたので大丈夫とは思います。

 

参考

日本人のための宗教言論 小室直樹

世界がわかる宗教社会学入門 橋爪大三郎