禅ってなんですか? 坐禅についてご紹介 坊さんのどうでもいい雑学

今回は「禅」について。

ついつい自分が禅宗のお坊さんなので「禅」ってメジャーと思ってしまうのですが馴染みの無い方も多いと思いますので。

 

禅というのは「坐禅」のことで「禅宗」というのは修行の中心を坐禅にしているということです。

坐禅というのはもともとお釈迦様が悟りを開いたときに菩提樹の元で坐禅をしていたときに明けの明星(明け方の金星)を見てパッと悟りを開いたそうです。

 

坐禅というのはヨガの一種と考えたらわかりやすいかもしれません。

 

坐禅 - Wikipedia

 

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基本的には姿勢と呼吸と心を整えるものです。

 

ちなみに「座禅」は間違いで「坐禅」と書きます。

座は座席のことで座る場所のことで「坐」というのは座る「動作」をあらわしています。

 

坐禅の組み方

坐禅をすることを「坐禅を組む」と言います。

 

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写真のように片方の足を上げるのを「半跏趺坐(はんかふざ)」両方の足を上げるのを「結跏趺坐(けっかふざ)」と言います。

結跏趺坐が理想ですが足の短い東アジア人にはきついですかね。結跏趺坐の必須の修行場もありますが基本的にどちらでも構いません。

 

そして腰骨からまっすぐに伸ばして腹式呼吸をします。吐いて吸ってで一回。これを一から十まで繰り返しまた一に戻ります。これを「数息観(すうそくかん)」と言って初心者はおすすめされています。

出来るだけ鼻呼吸が良いと思います。

 

この三つを 調身・調息・調心と言います。

 

菩提達磨(ぼだいだるま)

5世紀後半にインドに生まれた達磨(だるま)がインドから中国に渡り、そこから中国に「禅」が広まったとされています。

洞窟の中でずっと何年も坐禅をしていて「手も足も無くなってしまった」と言われています。だからだるまさんはまん丸なのです。

 

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禅と日本文化

皆さんに知って欲しいのは「禅」というのは日本文化に大きな影響を与えているということです。

「茶道」の大成者千利休が禅を修行して「わび茶」を完成させたのは有名です。

できるだけ余計な物を排除してシンプルに考える。

派手さよりも装飾の無さに価値を見出す。

いわゆる「引き算」の文化。

建築などにも「禅宗建築」というものがあります。 

 

「懐石料理」も昔お坊さんが一日二食の時に夜温めた石を懐に抱いて空腹を紛らわしたことから来ています。元々は簡単・質素な料理という意味でした。

 

「道」

禅の影響のある文化には「道」がついていると言われます。

茶道・書道・華道・剣道・弓道・柔道など。

私の出た大学でも剣道部があり「剣禅一如(けんぜんいちにょ)」という言葉が飾ってあります。

 

まとめ

最近ではAppleスティーブ・ジョブズが禅にのめり込み考え方がシンプルになりそれが製品に生かされていると言われています。

また日本食、特に 「鮨」の板前さんは「禅的」だなと感じます。

出来るだけ余計な物を加えない。出来るだけシンプルに。そのストイックさに禅を感じます。頭ツルツルの方もいますしね。

 

あなたもシンプルに考えると生きるのが楽になるかもしれません。

 

ありがとうございました。