実録! 坊さん修行24時暴露!!(長いかも?) 坊さんのどうでもいい雑学

今回はリクエストの多かった僕の坊さん修行時代の一日を紹介したいと思います。

ちょっとした暴露もしてみたいと思います!?

どんな一日か見てみましょう。

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朝4時起床・トイレ・洗顔

夏・冬で多少前後がありますがだいたい4時ごろに起こす係の人がいて起こされます。

修業中は色々な役割があり役割によってはもっと早く起きます。

15分くらいで布団を畳んでトイレ・洗顔を終わらせます。そして衣に着替えて袈裟をつけます。

 

4:15〜

一時間半ほど朝の読経です。朝のおつとめですね。

本堂や韋駄天前・観音堂などで読経です。もちろんこれは練習を兼ねていてすごく長いお経を高速で読んだりします(笑)。朝から気合の入った先輩が監視していて寝ていると気合を入れられます。(暴力ではないです)

終わってしばらく坐禅。基本30分ぐらいでした。

 

6時前くらい

朝食です。おかゆをいただきます。無音で無言です。基本的に常に私語は禁止ですね。

食事前にはまたお経を読みます。

おかゆに昆布の佃煮、梅干し、たくあんって感じです。梅干し、たくあんは自家製ですね。自分たちで作ります。たくあんも音を立ててはいけないので奥歯で少し噛んで飲み込みます(笑)。

冬はかじかんだ手で箸が持てませんでした(笑)。

 

6時半くらい

着替えて境内の掃除です。

僕の修行していたお寺は有名な観光地だったので地元の人の散歩コースでした。

また写真を撮りに来ている方も多かったです。

近所の方々とご挨拶しながら竹箒を使っていました。

京都のお寺などでは毎日托鉢があります。昔はお米をいただきましたが最近は現金が多いです。野菜をいただくこともあります。

 

9時ごろ

改めて朝のお茶。ちょっと休憩です。ほうじ茶を飲みながら頂き物のお菓子をいただきます。先輩から一日の予定の説明や諸注意などがあります。

 

10時ごろ

引き続き境内の清掃、庭木の伐採、薪割りなどがあります。今だに薪でご飯やお風呂を炊きます。庭木を剪定したり枯れた木を切り倒したり。自分たちでチェーンソーで切ります。時期によってはたけのこ掘り、垣根、塀を作ったりしました。

 

11時過ぎ

お昼です。私たちの場合頂き物のうどん、そうめんがたくさんあるので毎日麺でした。

食事係の人が毎朝必ず出汁を取っていてそれを使います。昆布や椎茸の出汁です。

醤油で作った濃いめの麺つゆに海苔、ゴマ、余った天かすなどでいただきます。

麺なら手早くできますし食べるのも早いです。麺類だけは音を立てて食べられます(笑)。

食べ終わったらお昼休憩です。

 

お昼休憩

この時間一番やることは洗濯です。もちろん自分のものは自分でやります。

着物や下着、足袋など。近所からもらったお下がりの洗濯機がありました。

びっくりしたのは先輩の褌が干してありました。白いやつ。

または調べ物、読書。漢詩を作ったこともありました。

足袋は正式な行事など特別な時しか履きませんでした。が、溜まってしまいました。

天気の良い日しか洗濯できませんからね。

 

13時ごろ

午後の作務(作業)です。午前中の続きをしました。

池さらいをしたり。秋は紅葉の木が沢山あるので大変でした。

また、境内の建物の掃除、雑巾掛けをしました。国宝の建物を雑巾で拭きました(笑)。

いくらでもやることがあります。田舎のお寺は庭掃除、京都のお寺などではずっと坐禅です。庭掃除も重要な修行で庭掃除をしていて悟りを開いた有名なお坊さんもいます。

もちろんトイレ掃除などもやりました。

また苔の生えているところは手作業で雑草を取りました。

 

15時ごろ

おやつ休憩です。ひと休み。お寺は沢山お菓子をもらいます。

特に地方の有名なお寺だったのでよく信者さんやお坊さんが来ましてお土産を持って来ますので悪くならないうちにいただきます。

内緒ですがコーヒー派の人もいました(笑)。インスタントコーヒー・缶コーヒーを差し入れでいただくこともありました。

 

15時半ごろ

作務再開です。畑作業をした日もありました。小さな畑があってトマトやキュウリを作っていました。肥料、草取りから自分たちでやりました。

 

 

17時半ごろ

晩御飯です。

薪で炊いたご飯をいただきます。もちろん精進料理です(笑)。

畑だけでは足りないのですが近所の農家さんからいつも沢山の野菜の差し入れがありました。

ありがたかったです。また篤志家の方からの大量の炊き込みご飯のお布施もありました。

 

18時半ごろ

毎日ではありませんが入浴です。当番の人が薪で炊いたお風呂に入ります。

お風呂ももちろん会話禁止です。

以前、「トイレの神様」という歌がありましたがお風呂にも神様(仏様?)がいて拝(五体投地)をしてから入ります。出るときも拝をします。

石鹸とタオルしかなくバスタオル?なにそれ?って感じです。

お風呂の後は少し休憩です。

 

21時

消灯時間です。寝る前のお経を読んで就寝・・・なのですが「夜坐」というものがあり本堂の縁側など屋外で坐禅です。30〜40分ぐらいでした。もちろん先輩の監視付きです(笑)。

このあとまた調べ物などをして寝ます。一日中作業をしてクタクタ。精進料理ばかりなのであまり元気がありません。

 

翌日また4時起きなのでさっさと寝ます(笑)。柏布団というものがありそれに包まって寝ます。

 

まとめ

正直、よくこんなスケジュールやってたな、という感じです。

若いからやれたという感じです。

先輩も厳しかったので大変でした。しかし良い経験をしました。

学生時代もそうでしたが炊事、洗濯など基本的には自分のことは自分でやっていました。そういう意味でも修行ですね。お坊ちゃん育ちだったので鍛えられました。

色々なことを教わりました。

 

また、修行時代は先輩も後輩も「さん」付け。呼び捨てはありませんでした。

上下関係が厳しいので理不尽なこともありましたが今は感謝しています。